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2012年05月19日 白頭山:20年以内に99%噴火か [仮置き(引用のため)]

2012年05月19日 白頭山:20年以内に99%噴火か

5月19日(土)

中国と北朝鮮の国境にそびえる巨大火山白頭山(中国名:長白山 2750m)は、10世紀に過去2000年間で世界最大級といわれる巨大噴火を起こしている。

噴出した火山灰は山麓だけでなく、偏西風に乗って日本の東北地方にも降り注ぎ、その痕跡は地質学でいう「白頭山苫小牧テフラ(B-Tm)」となっている。

8世紀から10世紀初頭まで、現在の中国東北地区(旧・満州)、北朝鮮、ロシア沿海州を領域として栄え、唐から「海東の盛国」と言われ、日本とも長く友好関係にあった渤海王国(689~926)の衰退・滅亡に、白頭山の噴火が影響しているという説もある。

2002年以降、地震の回数が以前よりも約10倍に増加し、頂上の隆起、カルデラ湖や周辺林からの火山ガスの噴出が確認され、火山活動が活発化している。

もし大規模な噴火が起こり、大量の火山灰が放出されれば、北朝鮮の農業に壊滅的な被害を与えるだけでなく、極東地域の航空路に深刻な影響を及ぼすことになると思う。

ちなみに、現在の白頭山は、北朝鮮の金王朝の「革命聖地」とされているが、もともとは、女真族の霊山である。

女真族が建てた王朝である「金」は、大定12年(1172)に白頭山の神に「興国靈応王」の称号を贈り、さらに明昌4年(1193)には「開天宏聖帝」と改めている。

同じく女真族から出て、初め「後金」と名乗った「清」王朝も、毎年、白頭山に対する典礼を欠かさなかった。

清朝の歴史書である『満洲実録』によると、清朝の帝室である愛新覚羅氏の祖先は長白山の湖で水浴びをしていた三姉妹の天女の末の妹が、天の神の使者であるカササギが運んできた赤い実を食べて妊娠して生んだ男子(ブクリヨンションで)であるとする。

朝鮮が白頭山の一部を領有するようになったのは、李氏朝鮮の世宗(在位:1418年~1450年)以降のことである。
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↑ 夏の白頭山。山頂に青く見えるのは火口湖「天池」。
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↑ 冬の白頭山


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白頭山:20年以内に99%噴火か…東北大・谷口名誉教授

東北大の谷口宏充名誉教授(火山学)は19日までに、中国と北朝鮮の国境の白頭山(中国名・長白山、2750メートル)について、東日本大震災のプレート運動の影響により20年以内に99%の確率で噴火する可能性があるとの研究結果をまとめた。

白頭山については韓国や中国の専門家が近く噴火する可能性を指摘。韓国政府が人工衛星や観測所による監視を強化しているほか、昨年3月には南北の民間専門家による対策会議も開かれた。

白頭山は10世紀に大噴火、北海道や東北地方にも火山灰を降らせたが、それ以外の噴火は十分な研究がなされていなかった。(共同)

『毎日新聞』2012年05月19日 13時53分
http://mainichi.jp/select/news/20120519k0000e040220000c.html

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