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2011年04月22日 野蒜をいただく [食文化論]

2011年04月22日 野蒜をいただく
4月22日(金)
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信州中野の茜染めの染色家、田中ゆきひとさんから、野蒜(のびる)をたくさんいただいた。

野蒜は、私にとって、故郷の子供時代を思い出させる野草。

田中さんのMixiの「日記」に野蒜採りのことが出ていたので、「いいな~ぁ、おいしそうだな~ぁ」とコメントしたら、わざわざ送ってくださった。
しかも、こんなにたくさん。
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驚いたのは、野蒜の玉の大きさ。
子供の頃、庭の隅に生えているのを抜いてきて、お味噌を付けて食べていたが、長径1cmもあれば十分大粒だった(下の写真の右端)。
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今、測ってみたら、いちばん大きいの(左端)は、なんと3cmもあった。
こんな超大粒は見たことがない。
降り積もる落ち葉が養分たっぷりの腐葉土になる北信州の山の豊かさを示しているのだと思う。

ノビル(野蒜、学名:Allium macrostemon)は、ユリ科ネギ属の多年草。
東アジアに広く分布し、日本では北海道から沖縄まで、畦道や畑地の周辺、休耕地、堤防などの土手などに自生する野草。

葉とともに、地下にできる鱗茎が食用となる。
生葱のような強い香りと、ひっとした辛味があるところから、「ひる」の名が付いた。

アメリカ大陸の近縁種は、英語でWild Onion(野生の玉葱)と言われる。
古い時代に、他の有用作物と共に日本へ入ってきた、いわゆる史前帰化植物ではないかとも言われるが、はっきりしたことはわからない。
でも、少なくとも奈良時代には食べられていた。
『万葉集』3529番の長忌寸意吉麻呂の歌に出て来る。

醤酢(ひしほす)に 蒜(ひる)搗(つ)き合(か)てて 鯛(たひ)願ふ
吾にな見えそ 水葱(なぎ)の羹(あつもの)

(意訳)醤(ひしお)と酢をまぜたものに蒜(ひる)をつぶして合わせた調味料で鯛を食べたいな。水葱(なぎ)の羹(あつもの)なんかはいらないよ。
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↑ こうやって株が分かれていく。なるほどユリ科だ・・・。
これも初めて知った。
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↑ 夕食に、田中さんお勧めの味噌炒めにして、いただいた。
おいしかった~ぁ。
これでだけで、ご飯一膳。

田中さん、ほんとうにありがとうございました。

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